第56章 【R18】【一松ルート】その後
「・・・ん、ここまで来たらもうわかってるでしょ?」
上から覗き込まれる一松の熱と、熱い吐息にナス子も相手が何をしたいかがわかると、恥ずかしそうにも相手の首に手を回した。
「い、色気も何もない残念な身体ではございますが・・・あの、それでも、良ければ・・・」
「・・・はっ、アンタだって素直じゃないよね? ほんとマイナス思考だし自分下げが酷い女・・・」
「うっさい・・・んっ・・・あっ・・・やっ!」
一松が耳元に唇をつけて低く呟いてやると、ナス子は体を震わせながら身体に更に強くしがみつく。
「あれぇ? おかしいよね? まだ俺どこも触ってないハズなんだけど・・・これ好きなの? ねぇ、ナス子」
口端を上げ、低い言葉はそのままに、ゆっくり、ねっとりとした声で息が吹きかかるよう、ピチャピチャと音を立てながらわざと羞恥心を煽るかのように耳の輪郭を舐めながら囁く。
童貞で余裕などない癖に、恋人の反応が可愛く見えてもっといじめてやりたいと言う気持ちがより一松の欲を駆り立てた。
「ん・・・んん・・・っ・・・耳は、やだ・・・ぁ」
身じろぐ相手を逃がすまいと身体を固定させ耳から頬、顎、首筋と舌を焦らすように滑らせて行く。
「っふ・・・」
その動作にまたも一松はナス子の力が強くなるのを感じて、愛しさが更に増し、我慢出来ずに服の上から少し手を震わせながらも自分の手のひらを胸へと重ねる。
触れた左胸からは大きな鼓動の音が聞こえ、相手の緊張が自分の手の中にも伝わる。
今自分達は同じなのだと喜びが沸いてきた。
「・・・?!ブっ、ブラつけてない、んだ・・・・・・」
触れた胸に柔らかな感触を感じ、一瞬驚くも緊張したままの状態でゆっくりと胸を揉んでみる。