第7章 ラーメン食べよう〜六つ子と私
「ナス子姉さぁ、もしかしてそのメイクで毎日仕事行ってるの?いくらナチュラルメイクって言っても手ぇ抜きすぎじゃない? それじゃ顔にファンデーション塗っただけじゃん。ありえなくない?」
ポチポチとスマホをいじりながら、「ほら、せめてこれぐらいはしないとさぁ」と言いながら、綺麗にナチュラルメイクされた女性の画像を見せてくる。
「すいませんねぇ一応眉も描いてるし薄くシャドーも塗ってるしチークもリップもしてるんですけどねぇ???」
もう帰るだけだと思ったから化粧直しもしてないから崩れちゃってるのはわかるけど、この言い方腹立つ〜〜〜〜
毎日毎日起きて化粧してみろっての!
スッゴイ面倒くさいんだから!
「えぇ?! マジ?! お前化粧とかすんの?! 化粧道具とか持ってたの?!嘘だろ、そんな普通の女みたいな・・・!」
コイツ殺す。
赤いパーカーをさらに(略)
「っていうか、制服のまま帰ってきてるの? パーカーの下制服だよね? ズボラだなぁ」
「だーーもーーー!! うるっさいなぁ!! いいの!! 今日は嫌なこともあったし、早くぱぱっと帰りたかったの!!!」
「すみません、お客さん、そちらの方の分も、こっちに一緒に運んできちゃっていいんですかね?」
ウガー!と私が両腕を上げると、絶妙なタイミングで店員さんが全員分のラーメンを運んでくる。
私は短くハイと返事をすると、ゆっくりと腕を膝の上に戻した。
うぅ・・・恥ずかしい・・・