第54章 【R18】【カラ松ルート】その後
二人は共に駐車場へと向かうと、後部座席に大量に置かれた荷物を二往復してやっと全て部屋へと運び終える。
「ありがと~カラ松・・・・! 重い物持たせちゃってゴメン、大変だったでしょ」
「ノープロブレムだ・・・・っ、フッ、これしきなんのことはないさ」
そうは言いつつも息が上がっているカラ松に、ナス子は袋の中からペットボトルの水を取り出して差し出す。
カラ松はありがたくそれを受け取ると、ごくごくと喉を鳴らしてそれを飲む。
「ふぅっ・・・・春になったとはいえ、日が落ちるとまだまだ気温は低いからな。買った物も、大体の物は大丈夫なんじゃないか?」
「うん、そうみたい・・・・冷凍食品だけは当然全部解凍されていたので近日中に食べるよ・・・・」
それでも一応、とすっかり解凍されてしまっている冷凍食品を冷凍庫に、要冷蔵品を冷蔵庫に乱雑に仕舞い、残りはとりあえず袋のまま台所のカゴへと適当に置く。
あれは後日俺が仕分けをしておこう・・・とそんなことを思いながら、ふとカラ松が部屋を見渡す。
「そういえば、いやに部屋が片付いているじゃないか。掃除をしたのか?」
「あ、うん。昨日ね・・・・」
「しばらく来ていなかったからな・・・・大変だっただろう」
「そうだよっ・・・・カラ松が全っ然来ないからっ! ・・・部屋すっごく散らかっちゃってたんだから・・・・」
とても理不尽な怒りで、ナス子もそれはわかってはいるが、自分の発言で昨日マンションの前でカラ松に会った時のことを思い出して不機嫌そうに眉を寄せ唇を尖らせる。
「すまない、ずっと来たいと・・・・ナス子に会いたいと思っていたんだが・・・・」
申し訳なさそうな様子でそう言われると、本当に責める気などなかったナス子は慌てて両手を振る。
「嘘嘘っ! 怒ってないよっ、ホントに・・・・わ、私も、会いたかった、けど・・・・」
「ナス子・・・・・・」