第53章 【微エロ・逆ハールート】欲張り
「だーかーらぁ! 俺がいっちばん最初に呼ばれただろが! 長男だしっ! 次男のお前は黙ってろよクソ松が!」
「今は長男とか次男とかは関係ないだろう?! 先程ナス子は俺の事も呼んでいたと言ってるじゃないか、何度も言わせるなおそ松!! という事は俺の事も求めていたと言う事になる!」
部屋の中をナス子は見回すも、6人が6人散々な状態になっていて騒がしい。
誰も構ってくれない状況にションボリするも、やはり自分から甘えたくなると、またおそ松の元へと向かいおそ松の袖を掴み腕に巻き付いた。
そのナス子の動作におそ松もカラ松もあんぐりと口を開けポカリとしている。
「へ?! ━━━━あ?! えぇ━━━━━━っ?!」
「おそ松が呼んでも来てくれないのが悪い・・・」
「ちょ、ちょちょちょ、ちょっとお前大丈夫ぅ?! 逆に怖くなって来ちゃったよ俺ぇ!! お前なんかに憑りつかれてるとかじゃないよね?!」
おそ松に自分から甘えるなど今の今までほぼなかったナス子な為、逆におそ松に変な誤解を生ませてしまったらしい。
だが巻き付かれたおそ松は、ナス子を振り払おうとはせず、その体を引っ張ると自分の身体の中へと閉じ込め、まるで抱き込むようにナス子を倒す。
頭を支えて口と口が重なってしまう程の距離まで顔を近づけた。
「あのさぁ、お前さぁ、本当に俺らの事煽ってどーすんの?! このままだと本当に食われるぞ、俺に!いいんだな? 本当に食われるぞ! お れ に!!」
「食うとは」
「そのままの意味だけどぉ? さすがにそんな事言わなくても残念で馬鹿なナス子でもわかるでしょぉ? ・・・なぁ?」