第53章 【微エロ・逆ハールート】欲張り
「ふふ・・・ははっ・・・・・・・・・」
いつもの残念な六つ子のやり取りを凄く久しぶりに見たナス子は、安堵と嬉しさでつい噴出してしまう。
その様子を見て、兄弟全員がそれぞれ目を合わせて首を傾げる。
「私、みんなのころ・・・事ぉ、大大大だーーーい好きぃ、へへへ」
お酒の力は嫌いだったハズなのに、今日だけはお酒と言う魔法の力に感謝する。
きっとこんな事、素面になれば恥ずかしくて言えなくなってしまうし、いつも態度が悪くて口も悪い自分が・・・なんの文句もなくこの6人に応えられるのは難しいハズだ。
ナス子の状態に、瞠目する六つ子達だったがお決まりのように真顔を決め込むとおそ松が口を開く。
「なぁ、お前ら・・・どうする?」
「ど、どうするとは何を言っているんだおそまぁつ! ナス子は今酔っ払っているんだぞ?!」
「え~だって可愛くね? いつもより素直だし、皮肉一つ・・・言ってたけど、でもいつもよりヘロヘロな感じがギャップ萌えっていうかぁ? それに据え膳食わぬは・・・なんだっけ?」
「据え膳食わぬは男の恥、だよ馬鹿長男!」
「でもここここ、こんな状態で6人でそんなここ、事したらさすがにヤバイんじゃ・・・?!」
「一松兄さんはセクロスしたくないのー?!ボクは姉さんとしたいってずーーーっと思ってるよー!」
「そ、そういう訳じゃ、ない、けど…」
モゴモゴと口を開き、一松は動揺している。
今の状態はなんとあの日の旅行に似ているのだろうか。
しかし今違うのは、ナス子と六つ子は両想いになってしまったと言う事だった。
惚れた女がこんなにもニコニコと愛を告げてくるそれは、既に六つ子の雄を駆り立てパンパンに腫れあがったズボンがそれを象徴するかのように応えている。