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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第53章 【微エロ・逆ハールート】欲張り




「へへへ~ん、俺らに決まってるでしょぉ! 普通気づかな~い? あんなに会いたいとか愛しいとか言ってた癖にさぁ、そんな俺達の声が聞こえても全く反応なしなんて~、お兄ちゃん寂しくて拗ねちゃうよぉ? なははははー!」

「おそ松・・・?」

 嬉しそうに立つおそ松がいつものように鼻の下を擦る。
 その動作がナス子の脈を高く鳴らす。
 カラ松に抱きすくめられた場所も酒の効果ではなくジンジンと熱い気がしてくる。

「あのさ、お前はなんでこういつも無防備な訳? カラ松も言ったけど、いっつも不用心にも程があるよねナス子って! チビ太の店に来るのはいいけど、来る途中や帰り道は一人なんだし危ないんじゃないの? いくら残念すぎるお前でもシルエットは女な訳だし何かあったらどうすんだよ?」

「チョロ松・・・」

 もうナス子の思考は追いつかず、ただただ紡がれている言葉の人物達の名をポカンとして呼ぶだけしか出来ない。

「でもぉ、もうぼく達が来たから大丈夫だよ、残念ナス子姉さん♪ これでもう寂しくないし、一緒にいられるね? ぼくもず━━━っと会いたかったよ?」

 そう言われ、トド松はナス子の肩に両手を乗せ目をキラキラさせた。
 そのあざとい仕草すらも、ナス子はドクリと心臓が鳴って呼吸を苦しくさせてしまう。

「姉さん、ボク達は皆! 姉さんが大好きなんだよー!! あ、これじゃあ鈍い姉さんには伝わらないかなあ?」

「・・・十四松」

 十四松がうーんと口に手を当て考えると、ナス子を抱きしめていたカラ松が蹴り飛ばされ、抱きしめる相手が変わり、見上げるとそれは一松の姿だった。

「一松?」

「ねぇ・・・なんで逃げるのお前? 俺らに会いたかったんだよねぇ? それに俺らの気持ちもわかってるみたいだし、何遠慮しちゃってんの・・・? 俺らの事・・・欲しいんだろ? だったら我儘でもなんでもいいから掻っ攫いに来いよ、え?」

「~~~っ!!!」

 耳元でまるでわざと息を吹きかけるように言う一松に歯がゆさを感じ体を捩るが、一松の力は強まりナス子の身体を逃がそうとはしない。
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