第53章 【微エロ・逆ハールート】欲張り
「はぁ、俺たちってほんと一人一人はただのゴミ・・・」
一松は一瞬何かを考え、溜息をついた後呟く。
「でも一緒にいれば!」
そして十四松が続くようにバットを上に掲げた。
「勝てる事もある!!」
そこから湧く自信はどこからなのか・・・カラ松は決めポーズをして立ち上がる。
「どうかな~?」
まだ確定じゃない事に疑問も抱くも、人心掌握術の達人であるトド松はなんとなくナス子の考えを予想している。
「どうだろうねー」
トド松の言葉に賛同しながらも少し自信はさなそうにチョロ松は答えるが、それに付け足すようにニッとおそ松が口を開いた。
「ま!行くしかないって事だよっ」
まるで選抜の時と全く一緒の会話をしているという事に気づいていない六つ子達だが、一松の台詞から続き、十四松、カラ松、トド松、チョロ松、おそ松も皆が賛同する。
向かうは全員の想い人であるナス子の所。
「俺達六つ子に惚れられて、みすみす逃がしてやるワケないよねぇ?へへーん! 待ってろよ~ナス子! 絶対に捕まえてやっからな!!」
ニヤリと全員が笑うと、おそ松は前に立ち鼻の下を擦った。