第52章 【チョロ松ルート】ステップアップの方法
「今日はチョロ松か~、全くなんなの最近のアンタ達は!私の憩いの時間を邪魔して邪魔して邪魔してその上邪魔ばっかりしてえぇぇえ! おかげでゲーム出来ないし漫画読めないし録りためたアニメすら見れないんだけどっ」
ナス子の部屋の中、またも突然の訪問にも関わらず普通に部屋へと招きいれてくれた。
チョロ松の膝には気持ちよさそうに眠るミケ子がいる。
文句を言うナス子に何の反論もせず、ただナス子の顔をジっと見つめる。
「・・・な、なに? どうしたのチョロ松??」
「ナス子、恋愛ってなんだと思う?」
「はぁ??? まるで十四松みたいな事言ってどしたの?!」
急なチョロ松の発言にナス子は訝し気に顔を顰める。
それもそのハズ、いつもならこの手の相談を聞いてくれる側のチョロ松が、逆にナス子にそれを聞いて来ているのだ。
正直恋愛云々に疎いナス子はそのチョロ松の質問に上手に答えられる自信はない。
「私にそれを聞いてしまうのかね、お兄さんよ!」
「うん、お前だから聞いてるんだよ」
「どういう意味それー?! 親友としてって事?」
やはりだ。
自分の中でずっと引っかかっているのは、幼馴染や弟ではなく・・・親友と言う位置付けである。
ナス子はチョロ松と二人でいる時は姉や幼馴染よりは親友としてと言って頼ってくる事が多いし、実際頼られている。
だからなのか、この位置から上の存在に確立されるなど難しいし、自分がこの親友とどうなるかなど予想が出来ない。
先程の兄弟達の答えを聞いても尚わからず、仕方なくも本人に聞くしかもう手立てはなかった。
「まぁ、そうかな・・・とりあえずは親友として聞くよ」
「とりあえずって何? とりあえずって」
「もう僕わかんなくなっちゃってさ~・・・疲れたんだよ」
投げやりな態度で両手をうーんと上げると床に寝転がり天井を見つめる。