第52章 【チョロ松ルート】ステップアップの方法
「ねえ、皆ってナス子のどこが好きなの?」
「「「「「え?」」」」」
はっきりそう聞かれると、皆すぐに言葉は出てこなかった。
同じ顔、同じ動作でピタリと固まる。
「だってさ、相手は”あの”ナス子だよ? 僕も確かにこの前は好きだって思ったけど、いざ告白ってなったら・・・なんだろう、浮かばないんだよね。ナス子と僕が付き合ってる図がさ」
「「「「「・・・・・」」」」」
「ハイ!ハイ!いいすか?いいすか?ボクは言えるよー!? 気持ちがあったかくなってー!胸が凄くドキドキしてー、姉さんといると元気になれるし癒されるよ!あと、姉さんは可愛いし面白いし、ずっと一緒に居たいって思うんだよねぇ」
ヘラリと照れ臭そうに頭を掻く十四松は笑いながらも幸せそうな顔をしている。
「どこが好きぃ~~~~?俺らにそんな事聞いちゃうチョロ松ぅ? まずはやっぱりセッ×スがしたい! って思う事なんじゃないの・・・あ、これマジなやつ? もしかしてマジなやつだった?」
次におそ松がお茶らけて口を開くが、求めていた回答と違う事を言われ、チョロ松は少し目が鋭くるとその反応に気づいたおそ松は汗を垂らし真っ赤になって言葉を付け足して行く。
「いや、あの・・・さ、俺はそういうどこが好きとかはわかんないよ? だって気づいたら好きになってたワケだし! 他の女の子でもいいかって言われたらやっぱナス子がいいって思うんだよね! ていうかこういうのって理由必要? 必要なくね? ただ一緒にいてイチャイチャして俺のモンにしたいって思うだけじゃダメなの?」
「イチャイチャ・・・俺のモノにしたい・・・?」
「そうだぞぉ、チョロまぁつ! 恋は唐突にやってくるものなんだ、お前がそんな事を考えているうちに俺たち・・・いや、俺がナス子のハートを手に入れてしまう日も近いかもしれないぜぇ?」
アドバイスのような、自分達の欲求のようなものを聞き、チョロ松は復唱しつつもまだ考える。
「・・・迷うくらいならさぁ、しなくていいんじゃない?・・・告白」
そして、今一番悩んでいた事を的確に一松に告げられた。