第51章 【十四松ルート】ジャンル名:十四松にハマる
「姉さん、ボクは大好きっていつも言うけど、この言葉は違うのかな? それともカラ松兄さんみたいなセリフで愛してるって言えば伝わるの?」
ボソリと耳で囁かれた言葉がくすぐったくて、身体も心も一緒に反応してしまい最早体全身が発火しそうになってしまうナス子は何度も身を捩ってはそれを逃れようとしている。
「わ、私なんかに十四松は勿体ないと思う・・・んだよ」
「? なにそれ?? どういうこと??」
「だって、十四松は人を元気にしてくれるし癒してくれるし可愛くてカッコ良くて・・・凄く前向きで、こんな自分なんか不釣り合いだって思うんだ・・・」
言った、頑張って言ったぞ。
耳元を弄られながらも必死に言葉で抵抗してみるも、十四松は不思議そうな目をしてナス子から顔を離すと押し倒したまま顔を覗き込んだ。
「ってことはー・・・姉さんも、ボクの事好きって事だよね?」
「・・・っ!? ・・・・・・そう、か、な、うん。そうだ、好きなんだよ・・・うん」
ナス子が気まずそうに目を合わせられないでいると上に手をついていた十四松の体重全てが乗っかり強く抱きしめられた。
「ほんとに?! ほんとのほんとにー?! ぃやった~~~あああ!!」
「ほんとのほんとに、好き、だよ?」
「姉さん、ボクも姉さんが大好きだよ! ・・・あ、違ったか、愛してるよ!! ・・・うーん、愛、愛、愛ってボクが言わなそうな言葉だよねぇ」
十四松からの抱擁は解かれないまま、不思議そうに喋るのを見て、ナス子はついつい笑ってしまう。
「ふふ、うん、大好きの方が十四松っぽいよね」
だが、本当にこんな自分が十四松を好きになってしまっていいのだろうかと考えるとまたしてもマイナスな思考がむくむくと胸を締め付けた。