第51章 【十四松ルート】ジャンル名:十四松にハマる
よくよく思えば今自分は十四松に触れたいと思っている。
ワシャワシャしたいと言うのも、ハッキリ言って抱きしめたいと言う事でもあった。
そして、胸がギュっとなったり、ドキドキしたりもしている。
しかしこの感情は、前にチョロ松がギャップ萌えだと言っていたものだ。
・・・・・・しかしおかしいのは、今の十四松はいつもの十四松という事。
そこにギャップなど何もない。
何も感じていないはずなのに、自分の今の気持ちの違和感はなんだろうと首を捻る。
自分は恋愛に疎い方だが、さすがに十四松にアドバイスした言葉を無視はできない。
イコール・・・・・・
・・・・・・・・・私はやはり、十四松の事が好きだった?
という事に繋がってしまう。
「え、待って待って、違う。違うよ。 これは弟で幼馴染で・・・」
若干混乱気味に自分の頭を押さえるが、尚も十四松を意識してしまってきた記憶達が、無情にも続々とナス子の脳裏に過って行った。
「本当に・・・おと・・・うと・・・?」
ナス子の今の心など十四松は知るハズもなく、今だ気持ち良く眠り、寝がえりをうつと無意識にナス子の腰に抱き付く。
「・・・!」
初めて意識したのは腕枕をしてもらった時だった。
チョロ松に相談した結果、ギャップ萌えだと一度理解したのだが、その後一緒に買い物をして彼氏と言われて否定をしなかった十四松。
旅行中・・・一緒に不可抗力にも入ってしまった混浴風呂で、嬉しい事を言ってもらい元気付けてくれた・・そして、まさかの裸同士でしてしまったキス。
「~~~~~っ?!・・・?!」
何故、今になってそれを思い出してしまうのか。
腰に抱き付かれた十四松を見てまたも胸が締め付けられると不覚にもあんなに断ってきたキスを自分が十四松にしたくなってきている。