第50章 【カラ松ルート】レンタル彼女、始めます
「ん? どうしたの?」
誰がどう見ても、そうは思わないかもしれないが、目の前のこの綺麗な顔をした笑顔が・・・・・・ナス子の笑った顔に、少し似ている気がした。
俺がレンタル彼女を利用しようとした訳は、自分の感情を確かめるためだ。
自分の気持ち・・・・・・ナス子を女として好きなのだと、誰に何を言われてもこの気持ちは揺らぐことはない!と、胸を張って言える様になりたかった。
彼女は色々な男との擬似恋愛を経験しているだろうし、実際色々な修羅場などにも巻き込まれたこともあるらしい。
要するに、恋愛のスペシャリストだ。
相談にのってもらった結果、やはり俺は、ちゃんとナス子を女として好きになっているようだ。
そして先日ナス子に勘違いだと言われた一件のことを告げると、モブ菜ちゃんはこう言った。
「なら、確かめてみる? 彼女の気持ち」
そういうのは得意なの、と少し楽しそうに笑った彼女は、やはりどこかナス子に似ている。
とにかく口を挟むことを禁じられた俺は、モブ菜ちゃんの言うとおり、ナス子の気持ちを確かめるという目的に乗り出したのだが、その結果は・・・・・・、
フッ・・・・・・見事玉砕、か・・・。