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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第50章 【カラ松ルート】レンタル彼女、始めます


 
 二人は昨日と同じように腕を組み、誰が見ても仲が良さ気な恋人同士だった。

「昨日ぶりですね。そちらの方・・・・・・あら? え? え?」

 女は自分と腕を組んでいるカラ松の顔と、席に座った一松の顔を交互に見て困惑した様子だ。

「同じ顔・・・・・・もしかして、双子のご兄弟かなにか?」

「あ・・・・・・ああっ、そうなんだ! 言ってなかったか」

「言われてなぁい、んもうっ、カラ松くんったら・・・・ビックリしちゃったじゃない」

「すまんすまん」

「お二人もデートですか? 私達これから一緒に映画を見に行くんです」

 状況がよく飲み込めず、一松は心中困惑しながらカラ松とナス子の顔を交互に見やる。
 女の言ったことが何一つ理解出来ない。
 昨日? 双子? カラ松くん? デート・・・・・・?

 どのワードもまったく脳の処理を手伝ってはくれない。

 ナス子は固まってしまったかのように、ドーナツを持った手もそのままに動かない。
 ただ目の前に立つカラ松と、隣の綺麗な女から視線を離せないでいた。

「あの・・・・・・?」

 返事がないことに、女が首を傾げる。
 すると、しびれを切らした一松が、代わりに女の質問に答える。

「そうなんです・・・・・・いやぁ偶然だねク・・・カラ松。まさかこんなところで会うなんて・・・・・・デート? いつの間にそんな相手が出来たの、お前。 聞いてないんだけど。 映画? ああ、そうなんだ、楽しんできなよ。こっちも二人で楽しい時間を過ごすからさ」

 言い方は普段より柔らかく優しい言葉遣いだが、一松の表情は険しく、彼を知っている人間ならば、彼が今どんな感情を抱いているかは明白である。
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