第50章 【カラ松ルート】レンタル彼女、始めます
すると、少し離れたところから先程のカップルの声が聞こえてくる。
こちらに近づいて来ているようだが、まさかやっぱり文句を言いに来たのかと、カラ松は少し肩を竦める。
だが二人はカラ松に絡んでくることはなく、後ろを通り過ぎていく。
その時の会話の内容に、カラ松は目を思わず見張る。
「モブ代ちゃあ~んっ、頼むよぉ、延長するからっ! ね? もう1時間だけ・・・!」
「すみませーん、今日はもうこの後別の方の予約が入っててぇ、これ以上はどうしても無理なんですよぉ~、あ、そうだ、2時間延長したので、追加料金が1万6千円になりますね~」
「モブ代ちゃぁあ~~ん・・・・・・!」
遠くなっていく二人の会話が聞こえなくなると、カラ松は立ち上がり、掛けてもいないサングラスを掛け直す仕草をしつつ笑みをこぼす。
「フッ・・・・・レンタル彼女、か・・・・・・なるほど・・・・・・その手があったか・・・!!」