第49章 【一松ルート】マイナス端子の恋
「泣き虫だよね、ナス子って」
「う・・・ぅっ・・・」
「あと、悲しいなら笑う必要なんてないよ」
「ふっ・・・うっ・・・うぅ~・・・っ」
一松の服をギュっと掴み、胸の中で泣きじゃくる、年上だけど年上に見えない自分よりも小さな体のナス子を、一松は強く抱きしめた。
「ごめん・・・」
「うっ、げほっごほっ・・・うっ・・・ぇっ・・・うぅっ」
「泣き声、全く可愛くないよね」
「うるさい」
二人、土砂降りの雨の中、公園の滑り台の下できつく抱きしめ合いながら、ナス子は一松の頭を叩いた。