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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第47章 【おそ松ルート】今こそ全ての想いを・・・ 



 深夜3時過ぎ、ナス子は駐車場に車を止めると、足早に家の中へと入り、明かりがついたままの部屋を見渡すが、そこにはいつものように誰の姿もなく、しんと静まり返っていた。

「・・・・・・おそ松、やっぱり帰ったのかな・・・」

 小さくそう呟くと、少し開いた寝室の襖から、ミケ子が鳴きながら歩いてくる。

「ミケ子、ただいまぁ」

 擦り寄ってくる子猫に心を癒され、笑みが零れる。
 小さな頭を優しく撫でると、何故かミケ子はまた寝室の方へと戻っていく。

「・・・・・・・・・もしかして・・・・・」

 ミケ子を追い、寝室の襖を静かに開けると、そこにはナス子が普段寝ている布団の上で熟睡する、おそ松の姿があった。

 ナス子は布団の傍らにしゃがみ込むと、気持ちよさそうに寝ているおそ松の様子がおかしくて、思わず笑ってしまう。

 部屋に帰ってくると、誰もいないという当然の日常に、今日は心が冷えてしまっていたのに、もうそんなことは忘れたかのように、今度はじんわりと温かいものが灯る。

「ふふっ・・・・・なぁに勝手に人の布団で寝てんだか・・・」

 おそ松の寝顔を見ながら、指で頬を軽く突つくと、驚いたことにおそ松が突然パチリと目を開いた。
 びっくりして反射的に引っ込めようとした手を、今寝ていたとは思えない速さでパシリと掴まれる。

「━━━━━━・・・起きてたな、おそ松・・・」

 ナス子の低く呟いた声に、おそ松はニッと笑い、ぐいっとその手を引っ張り布団の中へと引きずり込む。
 身体に足を絡められ、ぎゅっと強く抱き締められると、わずかに緊張した。

「~~~~ちょっと! 手を引っ張りすぎだと思うんだよねっ! 痛めたらどうしてくれんの?! あと、たぬき寝入りするとは何事か!」

「布団の中に引きずり込まれて絡まれてるってのに、出る言葉がそれだけぇ? 俺ちょっと期待しちゃうよぉ?」

「は・・・・・・・はぁ?! そっ、そん・・・・・は、離してっ!」

「ヤ~ダね! ・・・・・・おかえり、ナス子」

 少し身体を離し、目を見て優しい声でそう言われナス子は目を丸くしておそ松の顔を見返す。
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