第47章 【おそ松ルート】今こそ全ての想いを・・・
「どうしたのナスさん、今日なんだかボーっとしてない? 体調でも悪いの?」
「へ?! い、いやいや大丈夫! 平気! 何でもないよ!」
同僚にそう言われ、ナス子は自分の頬をパチパチと叩く。
仕事に集中しなければいけないのに、家を出る前の出来事をどうしても考えてしまう自分が情けない。
家を出てからというもの、ずっとおそ松のことを考えてしまう。
仕事にもまったく身が入らず、こんなことなら休んだほうがマシだったのではと思ったが、自分を指名してくれている客のことを思いブンブンと首を横に振って気合を入れなおしては、またぼーっとする。
そんなことを何度も繰り返し、備品を落としたり、壁にぶつかったりと散々な仕事ぶりだった。
「・・・くぅ、全部おそ松のせいだわコレ」
小さく悪態をつきつつも、早く家に帰っておそ松の顔が見たいと思う自分がいる。
そんな事思った事はなかったのに、先程の事を思い出すと胸がギュっと締め付けられ、またも顔が熱くなる。
そんな自分が信じられない。
あの時、おそ松に対して思った感情は、少し時間が経った今では、またよくわからなくなってしまっている。
だが、それとひっかかることも確かだった。
そういえば前に、十四松が遊びに来た時に少しだけ恋愛について話をした事を思い出す。
結局最後まで仕事に身が入らず、帰り支度を終え、車に乗り込み、溜め息をつく。
しばらくまたぼーっとしていたが、のろのろとスマホを取り出すと、ブラウザを開いておもむろに検索を始める。
入力した内容は『恋愛感情とは』