第47章 【おそ松ルート】今こそ全ての想いを・・・
「━━━━━もしかしてっ、やっと通じた?! 俺の思いわかってくれたぁ?!」
パっと明るくなるおそ松の声は、本当に嬉しそうで、そこにからかっているだとか、ふざけているだとか、もちろん嘘のようにも聞こえなかった。
心臓はまだドクドクと強く脈打ち、この音に気付かれたくなくて、早く離れたいのに、顔を見られたくなくて、離れられない。
━━━━━━━本当に?
離れたくないのは、真っ赤な顔を見られたくないから?
それだけ・・・?
違う。
どうしてか、今、おそ松に抱き締められているこの状態から・・・・・離れたくない。
「お・・・おそ松の、お、思いって・・・・・・っ」
顔をおそ松のパーカーに押し付けているため、くぐもった声でナス子が声を絞り出すと、おそ松の右手がそっと後頭部へと移動して、頭にキスをされる。
「ナス子が大好きだって。今も・・・・・・ずーっとお前とこうしてたいって思ってんだよ」
鳴り止まない自分の鼓動が、煩い。
それがどうしてなのかわからないほどには・・・・・・
ナス子も鈍くはなかった。
カッと目を見開いて渾身の力でおそ松を突き飛ばすと、反動で反対側に自分も吹っ飛ぶが、すぐに立ち上がり側にあった仕事用のバックを手に掴むと、玄関へと足を向ける。
「ヤバイ本当に遅刻しちゃうから・・・っ!お、おそ松も早く出て! 鍵閉められない・・・っ」
「はぁ?! 今の流れでホントに仕事行くのぉ?! 俺と仕事どっちが大事なんだよっ! ってこれさっきも聞いたね?!」
「は?! なん・・・っあ~~~もうホントに時間ない・・・・! おそ松早く!」
「・・・・・俺今日ココ泊まるっ! 帰んないっ!!」
「~~~~~~っもう!! じゃあ鍵閉めてよ?! 私帰ってくるの3時過ぎだからね?! ・・・それと・・・・・・仕事よりアンタの方が大事に決まってるでしょ?! この馬鹿!! ウンコ!!」