第47章 【おそ松ルート】今こそ全ての想いを・・・
「んっ・・・・・・・」
閉じた唇を舐められ、背筋がぞくりとする。
おそ松は薄く目を開け、お互いの唇は触れたままの距離で浅く息を吐きながら囁く。
「・・・・・・キスしたいから、お前にしてるんじゃないよ? お前だから・・・・・・ナス子だからキスしたいんだからね」
「おそ、ま━━━━━━・・・んっ・・・ふっ・・・・・・」
普段のお茶ら気た声色ではなく、ひどく真剣な声色で低く囁かれ、ナス子は自分の心臓が大きく跳ね上がるのを感じた。
その鼓動を、何故かおそ松に聞かれたくなくて、ナス子はおそ松の身体を押し返そうと腕に力を入れるが、それはおそ松が許さなかった。
「んっ・・・・・・んぅ・・・はっ、ぁ・・・んっ」
「ん・・・はっ・・・ナス子・・・好きだよ、スゲー可愛い・・・」
「っ!・・・・・・お・・・・んんっ・・・」
熱が篭ったおそ松の声に、ナス子は思わず旅館でのあの出来事を思い出す。
だがそれよりも、言われた言葉の方が頭に響いていた。
今は自分もおそ松も酒に酔ってはおらず、素面だ。
不思議なほどに恐怖心はなく、かえって素面なおそ松にそう感じるのに自分で少し驚いた。
血液が逆流したかのように、顔がカッと熱くなる。
1分近くナス子の唇や口内を貪っていたおそ松がやっと唇を離すと、自分がどんな顔をしているのか想像出来たナス子は、思わずおそ松に抱きつく。
顔を見られたくない━━━━━・・・絶対、真っ赤だ。
予想外の反応に驚いたおそ松だが、ナス子からのアプローチとも取れる行動にその身体を抱き締め返す。