第45章 第二回 松会議
「・・・でもさ、告白ってどうやってするの? 俺そういうのした事ないんだけど」
そして、この中で唯一彼女らしき存在を作ったダークホースが腕をバタバタさせて一松の疑問に答える。
「大好きだから付き合ってくださいって言えば伝わるよ、多分。あ! でもロックな恰好ではしない方がいいと思う、さすがに!」
十四松は袖をパタパタとさせたま楽しそうに笑うも、他の皆は浮かない顔だ。
「さすがにナス子相手じゃそれは難しいんじゃない? 十四松」
「え~、そうかなぁ? あ、でも確かにボクいつも大好きって言ってるもんね・・・じゃあどう伝えればいいんだろう、うーん」
「あー・・・十四松がまたゾーンに入って行ってしまう・・・戻ってこーい、よしよしよし・・・・・・」
一松が十四松をなだめるとゾーンに入りかけた十四松がハッとして元の場所へと帰る。
「最終確認、この中でナス子に告白する人ー?」
おそ松がまるで修学旅行のノリで声をかけると全員が手を挙げた。
チョロ松だけは多少おずおずしたままだが、一応小さく手が挙がっている。
どんなに算段を思い描こうとも、相手は幼馴染であり姉のような存在。
ましてや普段からセクハラやらフザけた冗談ばかり交わしていた相手である。
今更自分達がそんな言葉を言ったとしても、果たして信じてもらえるのか、むしろ伝わるのかという心配は皆胸にある。