第44章 私が気持ちよくなる薬を六つ子に飲ませました 六つ子と私
「あれあれ~、可愛くってとーっても賢いナス子お姉ちゃん!どこに行くのかなぁ?もっとぼく達と一緒に遊んでくれないとぼく達寂しいよぉ?ねぇ、慈悲深くて女神のようなお姉ちゃん?」
「・・・っ!! ち、違う私は、私はこういうのが欲しかったんじゃ・・・!!」
早々にトド松に手首を掴まれると、あれよあれよという間にソファに座らされる。
振動を不快に思ったのか、ソファの上で寝ていたミケ子がピョンと降り、部屋の隅、お気に入りの場所を見つけると今度はそこで丸くなった。
今思えばミケ子を連れてきた時点で人質・・・いや、猫質をとられるのではないかとミケ子を案じた。
「なにすんの! 私が飲まされた薬の時と皆の反応と態度が全然違うっ、もっと崇めてくれていいんだけど?!」
「そう喚くなキューティーシスタ~? 俺たちはきちんとお前の望みを叶えてやるぜぇ? 褒めて欲しいのなら今日一日をかけて存分にそれを果たしてやろうじゃないか・・・ん~?」
カラ松が隣に座ると耳元で囁かされ、くすぐったさに目をとじる。
褒められているのに全然嬉しくないし逆に距離の近さにナス子は恥ずかしさの方が増してきた。
「わ━━━━! こんなのカラ松じゃないー! どんなに手が早い馬鹿なアンタでも、もっと紳士的な部分もあったハズでしょ?!」
「いやぁ・・・?コイツ俺達に抜け駆けしてナス子お姉ちゃんにキスとか触ったりしたんだよね?・・・俺らの大事な可愛い可愛いお姉ちゃんを独り占めするとか許せないよね・・・殺す」
「なっ、それは秘密だ、いちまぁ~つ! こんな時にそんな事を言ったら・・・」
必死にカラ松を両手で押していたナス子だが、一松の言葉に、カラ松が勘違いをしてナス子を押し倒した時の出来事を思い出すと、心臓が脈打ち、またも真っ赤になってしまう。