第44章 私が気持ちよくなる薬を六つ子に飲ませました 六つ子と私
「ぬはははははは、良くってよ? とても良くってよお前たち・・・私ちょっとドSに目覚めそうなんだけど・・・! めっちゃ気持ちいねぇ~言わせるのってさぁ?? ん~?」
「さすが単純で馬鹿なナス子姉なだけあるよ・・・っ普段あんなに褒められる事に慣れてなくてちょっと褒めただけでも顔を真っ赤にするくらいなのに、薬と言う武器を手にとった途端俺強ぇぇ感を出し始めるとは・・・! 恐れいったよね、もうこの世の特別な主人公的な存在だよナス子姉は・・・くそ! くそっ! ぼくはさっきから一体なにを言っているんだ━━━!!」
「と、トド松しっかりしろ!! あ、悪い、お前のパーカーに俺の血ぃついたっ! 後で洗うからいいよなっ、いいよね?! これも全部そこのハイセンスナス子様が企んだ事だしっ、ホントは元凶であるナス子様が洗濯をするべきだけどナス子の小さくてぽっちゃりした手を傷つける訳にはいかないしなぁっ」
「うるっせぇんだよクソ長男!!ぼくの服汚さないでよクソ長男!!」
「2回言ったね?!」
トド松がおそ松に付けられた吐血の後を一生懸命濡らした布巾でトントンと拭いている。
おそ松は口を開くと黙っていられずわちゃわちゃしている。
この騒がしい空間、そして混乱全てがナス子の企み通りに進んでおり、ナス子はもう優越感が留まるところを知らない。
「最近思ったんだが、ナス子様痩せたよな?いや、これは本音だから薬の効果とかは関係ないんだが・・・元々足だけは細かった訳だしくびれが出来てより魅力的なボディになったと言うか・・・フフ、綺麗だぜ・・・?」
「痩せたの褒められたのは嬉しいけどなんかカラ松相手だとセクハラっぽく感じてしまうのは何故なんだろう? 今思えばアンタもおそ松と同じくらい手ぇ早いし・・・危険だよね」
過去カラ松にされたことを思い出し、自分で自分の二の腕をさすりながらじとりとカラ松を睨む。
おそ松と同じくらい、と言われたことが相当嫌なのか、カラ松は思わず声を張り上げる。