第44章 私が気持ちよくなる薬を六つ子に飲ませました 六つ子と私
「え~、チョロ松お前もマッサージ受けたのぉ?俺だけ特別にやってくれたんじゃなかったのかよナス子~」
「ああ、チョロ松のは普通に腰とか肩やっただけだよ?おそ松はフルコースだったけど、一番高いやつ」
「へへ、そっか~!俺はフルコースかぁ、んなはははは」
鼻の下を擦ると、若干得意気に他の兄弟達の目を見回すおそ松にナス子は首を傾げる。
「? まぁ時間は短めで一松にも同じことしたけどね」
「はぁ? んだよ、一松もやってもらったワケぇ?」
今度は少しつまらなそうな、納得のいかなそうな顔をすると何故かおそ松はナス子ではなく一松に視線を移す。
「・・・逆もしたけどね? ヒヒッ」
「逆?!逆って何をしたんだブラザ~、まさかナス子にマッサージしてやると言いながらあんな事やそんな事をしたんじゃ・・・」
「何言ってんだクソ松、俺は普通にしてやっただけだけど?」
「す、すすすすすす、する?! してやったって何? 二人で一体ナニした訳ぇ?」
ああ、やはりコイツらは騒がしいなと思いつつも笑顔は止まらない。
でもちゃんとそこは否定する。
「あのねえ、一松! 誤解を招くような言い回しをやめなさいって言ってるでしょうが!! 普通にマッサージしてくれただけでしょ? そこのシコも変な妄想しないで!」
「・・・別に、俺は普通に答えただけだけど? 勝手に勘違いしたのはコイツらでしょ」
「確かにそうでもあるんだけどさー」
「なぁんだ、ただのマッサージかよぉ、ビックリさせんなよなぁ・・・ナス子、今度は俺がマッサージしてやろうかぁ?」
そういうおそ松はいやらしい手つきで指をワキワキとさせている。
これはもうセクハラしか考えていないだろうと悟ったナス子は、まだ眠っている安全そうな十四松の隣に座った。