第44章 私が気持ちよくなる薬を六つ子に飲ませました 六つ子と私
玄関をカラリと開け、ナス子は愛猫と共に中に入る。
「こんにちはー!」
「あらいらっしゃいナス子ちゃん、今日こそはウチの松達を選びに来てくれたのねぇ~、今なら大特価で一人につき五人ついてくるわよっ」
「松代さんこんにちは! っていうかそれもう全員ついてくる流れですよね?! 一人もいらないしオマケも遠慮しまーっす!!」
「そう?結構お得だと思ったんだけどぉ~・・・男手はないよりあった方があんな使えないゴミ虫達でもいいでしょ?」
松代、息子を愛しているハズなのに酷い言い様である。
ナス子はハハハと乾いた笑いを残すと、差し入れのお菓子を松代に渡した。
「これ、後で皆で食べて下さい~」
「いつもありがとうね、あっニート達なら二階にいるから上がってちょうだい?」
「はーい、お邪魔しまーっす!!」
持ってきた肩がけバックを握る手につい力が入り、キラリを目を光らせると言われるがままにナス子は二階へと向かって行くのだった。