第44章 私が気持ちよくなる薬を六つ子に飲ませました 六つ子と私
昼下がり、ナス子は愛猫を抱き上機嫌に口笛を吹き松野家へと向かっていた。
何故上機嫌かと言うのは・・・後にわかるだろう。
それぞれ別々に会う事はあったが、六つ子全員と会うのは久しぶりで心が躍る。
いつも煩くて迷惑で変な事をしてくる六つ子達だが、ナス子にとっては幼馴染兼、可愛い弟である。
と言っても、どうせまた遊びに行った所で無碍な扱いをされるであろう事はなんとなくわかってはいるが、それがまた楽で楽しい。
松野家に遊びに行く前に電話をし、松代に6人が今日は揃ってるかと確認すると、丁度二階で暇そうに過ごしているという事。
ナス子にとって好都合だ。
「やられたらやり返す! そう、それがこの私、ナスナス子である!! なーっはっはっはっは!!」
松野家に到着目前、いい年をした女子らしからぬ高笑いが、辺りに響き渡った。