第43章 パチンコ警察24時? トド松side
僕は重ねたばかりの自分の唇に手を当てた。
・・・・・・・・・あー、ほんとこれ現実?
心臓はドクドクうるさいし・・・指は震えちゃってるし・・・
なんか顔も熱くなってる気がする。
顔だけじゃなくて、身体にもなんか変な汗かいてきた。
━━━━僕が好きなタイプは可愛くて美人でスタイルが良い優しい娘だよ?
・・・・・・全然違うじゃん。
今目の前にいるのはクソダサくて可愛気がなくて口も態度も悪くて・・・
でも、大好きな姉さん。
そう、『姉』としての”好き”だったハズだ。
昨日あれだけ兄さん達に色々言っておいてなんだけど・・・
一番鈍かったのは、僕だったのかな・・・
うーん・・・でもね、認めたくないって気持ちもあるよ。
でもさ・・・『認めたくない』って思ってるって、自覚してる時点で、認めてるようなものだよね、これって。
これはもう・・・諦めるしかないのかな。
「ト・・・・・・トド松? 何笑ってんの・・・っ」
「・・・え? ぼく笑ってた?」
「笑ってるよ今も! 急にキスしたと思ったら何?! そのイラつくアヒル口を毟り取ってやろうか・・・!」
「口は毟れないよ残念姉さん」
「誰が残念だ!!」
「・・・ふふっ」
・・・・・・はぁ━━━━━━・・・
僕の負けだよ、姉さん。
認めてあげるよ、仕方ないからさ。
僕も、姉さんが大好きだって。
・・・一人の、女の人として、ね。