第43章 パチンコ警察24時? トド松side
「トッティ、姉さんのこと好きじゃないの?」
「・・・は~~~・・・」
僕は上半身だけを起こして大きな大きな溜め息をこれ見よがしに吐いてやる。
仕方ないからここは適当に相手してやって、んでさっさと寝よう、それに限る。
「あのね? 確かに、ぼくもナス子姉のことは好きだよ? でもそれは、恋愛感情とかじゃないから。ハッキリ言える!」
「どうして、そこまでハッキリ言いきれるんだ?」
カラ松兄さんが、何故か自分の方が困惑しているような声色でそう聞いてくる。
「ぼくは自分の感情くらい自分で整理出来るから。確かに、旅行中にー・・・悪戯したりはしたよ? ちょっとやりすぎちゃったかな~って反省もしてるけど、それだけだよ。ナス子姉・・・っていうか、女体に触りたかったーみたいな?」
「お前最低だな・・・」
「最低だもんね~。だからさ、相手はナス子姉じゃなくてもいいわけ。なんならもっと可愛くて美人でスタイルが良い優しい娘のほうがいい! って、言い切れる。だから、ぼくは兄さんたちとは違うよ。ナス子姉はあくまで姉さんであって、それ以上でも以下でもない。これで満足した?」
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
これだけ言ってもまだ何か釈然としない感じの兄さんたち。
これ以上この話題を長引かせると夜が明けちゃうよ。
いい年した兄弟が全員そろって布団の中で気になる女の子の話とか、修学旅行かよ!
ないわ~~~~
「はいっ! じゃあこの話はここまで!! トッティ寝ます!! 兄さんたちも寝てください! 気を遣いあって生きていきましょう! おやすみなさ━━━━━い!!」
ガバっと布団にもぐり、これ以上の雑談を全力で拒否する。
兄さん達も納得してくれたのか、一人、また一人と大人しく布団に入ってくる。
・・・誰一人として何も言わないのがちょっと怖いっていうか、怪しい感じはするけど。
そうして、その日はぼくたちは眠りについた。