第41章 とにかくキスがしたい十四松 十四松side
「ねぇ、姉さん」
「ん?」
「前にさ、二人で河原で寝ちゃったことあったね」
「え? あー、そんなこともあったね・・・」
なんでか姉さんは、ぼくから目を逸らして俯いちゃった。
ぼく、今別に変なこと言ってないよね?
「ねぇ、姉さん」
「・・・・・・・なに?」
「ぼくのココ、空いてまっせ!」
「カスガ?! ちょっと古いよ十四松!」
「あはは~、姉さん、ぼくが来るまで寝てたんでしょお? 寝ていいでっせ! 寝なおし寝なおし~!」
「ちょ、ちょっとっ! 十四松・・・・・・っ」
ぼくはガバっと姉さんの腰に抱きついて、その勢いで姉さんを隣に横倒しにする。
肩口に来た姉さんの顔をじっと見ると、また視線を逸らされちゃった。
今日はなんだかよく姉さんに目を逸らされるなぁ。
「姉さん、やっぱり柔らけーね!」
「だまらっしゃい十四松・・・・・・!」
黙れって言われちゃったから、ちょっと黙ってみようっと。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・ごめん、やっぱなんか喋って」
黙ってみてわかったんだけど、静かになると、自分の心臓の音もスッゲー聞こえる!
ドックドクでんなー!
俗に言う、腕枕を姉さんにしているわけだけど、これって結構体が密着するよねぇ。
ぎゅーって抱き締めるほどじゃないけど、う~ん、なんていうのかなぁ、ぴっとり? って感じ。
・・・・・・アレ・・・?なんか変な気分になってきちゃった。
これってなんだろう。