第41章 とにかくキスがしたい十四松 十四松side
「ん~っとね、何して遊ぼう? 野球? 野球する??」
「家の中で野球は出来ないよ十四松」
そっかあー、家の中で野球は危ないもんね。
ボクが姉さんをジっと見てると、ボクの体に擦り寄るにゃんこがいた。
久しぶりのにゃんこだー!!ちょっと大きくなってる?
「ミケ子、久しぶりだね! 元気? ボクはスッゲぇ元気だよ!!」
みゃぁ~♪
ボクは体制をミケ子に合わせて低くすると、ミケ子がちゃんと挨拶をかえしてくれる。
ザラザラした舌で舐められるとちょっとくすぐったい。
「フフフー、可愛いだろう、可愛いであろうウチのお姫様は!」
「うんっ、スッゲエ可愛いね!! 姉さんはダサいパジャマで残念だけどニャンコ可愛い!」
「あのねぇ、そんな満面の笑みでお決まりのようにダサイとか言うのやめてくれる? ゲンコツが欲しいのかなあ~?」
あ、ヤバイ! 姉さんの拳がブルブルしてる。
これは殴られるヤツだね、ボクでもわかる!!
「いや、いやいやいやいや、結構です! ごめんなさいっ」
「よろしい! って言ってもどうせまたダサイって言ってくるのは目に見えてるけどねっ」
姉さんが不貞腐れて唇を前に尖らすと、ボクは姉さんの口元に目が行ってしまう。
だってキスしたいってず━━━━━っと思ってたから。
「? なに十四松、いきなり黙りこくって、こっち凝視しちゃってさ・・・あ! また私の事ブサイクとか可愛くないとかそういう事思ってんでしょ?!」
「え?思ってないよ! ボクはただ姉さんとキスがしたいだけ!」
「・・・・・・は、はい?」
あ、うっかり本音出ちゃった、ちょっと直球すぎたかなあ?