第38章 果たされたお詫び おそ松side
マッサージを始めてもらって、予定の半分ぐらいの時間が過ぎた。
曲りなりにもプロ。
スッゲ~~~~きもち~~~~~・・・
俺がうつ伏せでマッサージを受けていると、ふと先日言ってたコイツが客にセクハラされたと言う内容が気になった。
「なぁー」
「ん?なに?どっか痛い?強すぎたり弱すぎたらどんどん言ってくれていいからね」
「いや、強さは丁度いいよ。そうじゃなくてさ・・・聞きたい事あんだけどいいかねナス子くん」
改まって聞くとなると俺もちょっと聞いてもいい内容なのかとか気になるけど、気になってるモンはどうしようもなくない?
一人モヤモヤすんの嫌いだし俺らしくないよねぇ。
「ラーメン屋でお前が言ってたさ、セクハラってどういう事されんの?エロイ事とかすんの~?」
「はぁ?!何いきなり言い出してんの?まさかアンタ今セクハラしようとか考えてんじゃないでしょうね?!」
一瞬ナス子の手が止まった。
あ、そういえば俺今日コイツに触られてるけど自分から一度も触ってなくね?
いつもはもっと弄くり倒してんのに・・・まぁマッサージ受けてるしうつ伏せだし、そんなモンか。
体触られてると妙に触りたくなる気持ちもあるっちゃあるけど、さっきのAVな事を思い出すとちょこーっと気が引けなくもないんだよねぇ。
罪悪感があるっていうか?
「ち、ちげぇし!!今はそんな事全然全くこれっぽっちも思ってねぇし!ただお兄ちゃんとして気になっちゃっただけだし!!!」
「しが多い。いや別に違うんならいいけどさぁ、なんでこのタイミングで聞くかなぁ・・・お姉ちゃんだって今お仕事モードなんだけどぉ?」
「えぇ、別にいーでしょ!お客様だけど相手俺だよぉ?今更隠すような仲でもなくね?」
俺が足をバタバタさせると、ナス子は心底ウザそうな顔をした・・・見えないけど多分してる。
長い付き合いなだけあってアイツの顔くらい想像できる。