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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第5章  平穏な日々に嵐はやってくる~十四松



「う~ん、相変わらず肩が強い・・・」

「うん!! 遠投80mはいける!!!」

「ひぎゃあえぇぇええ!! じゅ、十四松?!」

「はい!! 十四松でっす!!!」

 いやいやいやいや、今土手の下の河原にいたでしょ?いたよね?え?気のせい?
 気のせいじゃないよね?!なに、怖いんだけど!!瞬間移動?!分身の術?!
 ・・・ダメだ、深く考えるのはやめよう、だって相手は十四松だ。

 私は一呼吸置いてニッコリと笑顔を作る。

「な、なんだか少し久しぶりだね十四松~!」

「そっスね! 姉さん、買い物の帰り?スッゲーいい匂いすんね!」

「ああ、うん、ちょっとね。 十四松は野球の練習してたんだよね、見てたよ~メッチャかっ飛ばしてたね!すごいすごい」

「マジすか! あざーっす!!」

 十四松が勢いよくお辞儀をしてまた顔を上げると、バチリと目があい、なんだか2人で笑ってしまった。

「あははは、相変わらず元気いいね。昔はよく十四松の野球の練習一緒に見てたりしてたけど、久しぶりにまたゆっくり見てたいなぁ」

「マジすかマジすか! じゃあ今度、ボクのとっておきの練習場所を案内するねー!」

「マジすかマジすか! 楽しみにしてるね! あ~その時はまた2連休とらなきゃだな~じゃないと探検ごっこしながら練習場所に行けないもんね!」

「懐かしいね!」

 子供の頃、十四松に連れられて秘密の練習場所に行くときは、その途中で見つけた珍しい花や虫をああでもない、こうでもない、なんて言って探検しながら行ってたんだよね。
 実は秘密の練習場所なんてなくて、適当なところに着いたらそこを秘密の場所、なんて言って遊んでいたんだけど。
 子供にはありがちだよねぇ。

「ところで姉さん、さっきから気になってたんだけど、この子はだぁれ?」

 頭上に?マークを浮かべ、私の腕に抱かれている子を指差す十四松。
 子猫なのはわかっているのだろう、体を左右に傾けながらじーっと覗き込んでくる。

「色々あって、ウチで飼うことになった、三毛猫のミケ子だよ」

「初めまして!十四松でっす! メッチャ足速いよー!野球大好き!よろしくねー!!」
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