第37章 危険な香りの温泉旅行 本日最終日
風呂騒ぎの後、部屋に戻ると死んだハズのカラ松と十四松、チョロ松も部屋に戻っていた。
「アイツらほんっとムカつく!!人の裸見といてベラベラベラべラと文句ばっかり言って、あーーーー!!!もう殺人だけじゃものたりなーい!来世でも殺したぁぁぁい!」
ナス子が部屋に戻ると入って来て早々畳に突っ伏しダンダンと床を強く叩く。
その様子に先に部屋に戻った3人はギョっとした。
「え、どういう事?!裸見たって何?何があったの?!」
シコスキーは既にいなかったのだろうか、あの場で何があったのか知らないようだ。
勿論死んでいた二人もシコスキーと同様でナス子が何を言ってるのかと驚き大きく目を開いてナス子に寄ってくる。
「姉さんまさか一緒に温泉入ったのー?!」
「だ、大丈夫かナス子!一松やトド松だけでなくおそ松もいたんだろ?アイツがそんな状況で何もしない訳がない、もしそんな事があるとしたらもうそれはこの世の崩壊みたいなものだぞ!」
そんな事をカラ松に言われると、自分には本当に色気の欠片もないんだなと落胆するナス子。
畳をダンダンと叩いていたが、いきなり大人しくなり突っ伏したままだ。
「━━━━━━━━━━なんもないですよ、なにもね。本当にリアルに現実になにもないっすよ、あのエロセクハラ野郎にすら何もされない私はもう女として生きていく自信すら無くすくらい何もないよ・・・いや、されたい訳じゃないけど、されたらマジ死刑だけどでもさぁ、でもさぁ、複雑じゃないこれ?」
うつ伏せになったままボソボソと早口に告げるナス子は自分への女子と言うものを否定しはじめた。
「そりゃ、普段化粧しない、パジャマで一日過ごす、出かけるのは面倒臭いし、部屋汚いし、家事出来ないし、グータラしてるし家にいてもゴロゴロしてミケ子と遊ぶ、やる事と言えばゲーム、漫画を読む、絵を描く、飯を食べ、トイレに入り、風呂に入り、また寝る・・・そんな残念な私はもう最底辺中の最底辺の最底辺である女子ではなく、その辺にいる石ころのような存在なんだ・・・誰かに蹴られて川に落ちて流されて海にでも流れ着けばいいんだ・・・苔も生やしてやる」