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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第37章 危険な香りの温泉旅行 本日最終日



「あ、鍵は僕がちゃんと閉めたから安心してね!もう誰も入ってこないからさっ」

「・・・いや、お前らが出て行ってから閉めたいんだけど?!」

 ナス子が動揺しながら震える声で言うも、そんな事はお構いなしとばかりに一松、トド松もおそ松の近くに同じような体制で座り湯の中に浸かってくる。

「狭っ!!!」

 先程少し豪華な風呂だと思っていたものが、途端にイメージが変わりちょっと広い風呂に兄弟でわんさか中に入っています的な状態になった。

「もー、なんなのアンタら!混浴にいればいいでしょ、何でわざわざこっち来た訳?!」

「だーかーらー、ぼくは姉さんのお色気入浴シーン(笑)を見に来てあげたんでしょ?・・・・・・でも、その、ごめんね姉さん」

 ナス子の文句にトド松は体を隠すナス子を見、顔を横に背ける。
 目を瞑り首を横に振るとナス子の顔を見て言葉を続けた。

「失血死はしてあげられないみたい、朝ほら・・・僕らもっと凄いもの見てた訳だし、冷静になるとこうスンってなるって言うかね、うん、スンってなるって言うか・・・」

「二回言うな二回、あと残念そうな可哀想な人を見る目もやめろ」

 体を隠している為手を動かせないナス子はトド松を殴る事が出来ず心底悔しく思う。

「どう?これで寂しくなくなった・・・?」

 一松がじっとナス子の顔を見て様子を伺っている。

「ええ?!寂しい所か恥ずかしさしかないんですけど?!普通に聞いてこないでくれるかなぁ?!!」

「大丈夫大丈夫、今更お前のそんな姿見たって、ねぇ・・・?昔は一緒に皆で風呂入ったりしてたでしょ?」

「それは、そう、だけどさ・・・」

 言われてみればその通りだが、今はもう皆大人の姿になりしかも本当の兄弟じゃない、ここにいるのは幼馴染である。
 でも思えばこういう仲のいい友達もいるのでは・・・と否定ばかりしていたナス子の脳は都合よく変換されつつある。
 寧ろ疲れて逆上せそうになると考える事自体面倒になってきた。

 その思考は多分、一緒に今温泉に浸かっていると言うのに何もしてこない、言ってこないこの3人に少し安心しているのだろう。
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