第37章 危険な香りの温泉旅行 本日最終日
「え、え!?どうしたのナス子姉?ナス子姉?!?!感電死でもしたの?!ねえ!!!」
「・・・まさかっ!!」
トド松は心配し壁をぺちぺちと叩くが、一松はダッシュで混浴の扉へと走って行った。
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なんという事でしょう。
貸し切り風呂の中に、何故か・・・何故か、腰にタオルだけ巻いた青年がニヤリと笑い立っている。
「よっ!来ちゃったー☆ナハハハハハ」
「は?は?は????」
十四松が神出鬼没なのは理解しているが、何故ここに、ナス子の目の前に長男おそ松がいるのかと口を開き瞠目しながらも急いで自分の体を手で隠しおそ松の顔を凝視する。
「おっまえさ~、鍵かける癖つけた方がいいよぉ?家でもこういう事しょっちゅうあるし、いくら回らない頭だからってこれはさすがに危ないだろ?お兄ちゃん心配なんだけどぉ??」
そういうおそ松は、全く心配も悪びれた様子もなくジャブジャブとナス子の入る温泉に入ってくる。
他の温泉とは違い、貸し切り風呂はあまり広くなく、距離はとれるがそこまで離れた距離はとれずに目の前にフゥと湯に浸かり頭にタオルを乗せ、一応股間を足で隠すおそ松が座り込む。
「一番危険な人物はアンタなんだけど?・・・鍵、あ、開いてたの?」
「うん、フッツーに開いてた!馬鹿だねぇ、残念だねぇ~、誘ってるとしか言えないよねこれってさ!」
「・・・・・・ぜぇ、はぁ・・・、おそ、おそ松兄さん、何してんの」
「まさか鍵開けて入ってるとかナス子姉やっぱり馬鹿だよね、おそ松兄さんより馬鹿なんじゃないの?前もマンションの鍵開けっぱなしだったよね・・・ぼくの注意全く意味ないじゃん!」
ナス子が聞こえてくるブツブツと言う震えるような声とキャンキャンと煩い声にまさかと思いそちらに目を向けると、まさかまさかのブチ殺したい残り二人がタオル一枚で立っている。
一人は大事な所を隠すようタオルを当てて、一人は何故か胸まで隠す・・・一松とトド松だ。
胸を隠すトド松に一瞬冷静に女子か!!!!と突っ込みたくなった。