第37章 危険な香りの温泉旅行 本日最終日
天然十四松がとんでもない事を口にしたため、珈琲を思い切り横にぶちまけてしまった。
その隣に座っていたカラ松はナス子の噴出した珈琲全てを顔で受け止める羽目になり、熱さに悶えている。
完全に被害者である。
「ア゛━━━━━━━━━━!!!熱っ、熱!」
「わあぁあ、ごめんカラ松!!わざとじゃ、わざとじゃないんだよ?!」
ナス子が近くの布を手に取りカラ松の顔を拭いてやる。
ふとその布を見ると……台を拭く布巾だった事に気づく……。
「フ、すまないな、ナス子……やはりお前は優しいな」
悪いのは珈琲をブチ捲けた自分だが、もっと悪いのはこの布巾かもしれない……。
全員がそれを目撃しつつも、拭かれているカラ松は気づかないので、そのまま何も言わない事にした。
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