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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第33章 危険な香りの温泉旅行 王道パターン発動


 
 昨晩の一松がフラッシュバックし、思わず思い切り頭突きをしようとした瞬間、その反応がわかっていたかのようにサッと一松が一歩後ろへと下がる。

「……やっぱダメだ。ナス子がおれの彼女とか……はっ、ないない……なさすぎてシコ松じゃなくてもケツ毛燃えるね」

 自嘲にも見える吐き捨てるような笑顔でそう言う一松に、ぐっと身体に力が入っていたナス子は脱力する。
 そしていつもならムカついていたであろう台詞が、今はとてもナス子を安心させた。

「━━━━━私だって、一松が彼氏になるなんて絶対!ない!から!安心してくださいっ」

「絶対?ない?……いやいや、それはわかりませんよ?世の中には絶対ということは絶対にありませんからねぇ」

「さっきと言ってること真逆だしっ!てか何そのキャラ?!」

 いつもの会話のリズムを取り戻し、ナス子はまた安堵して、ソファから立ち上がるとスタスタと部屋の方へと戻っていく。

 その様子に、一松はナス子に聞こえないよう小さく溜め息をつくと、眉を八の字にして、眠たげな表情はそのままに口端を上げて呟く。

「何を怯えてんだか知らないけど……らしくないんだよ」

 やっぱりナス子はああじゃないと、と思ったことは口に出さず、先に行ってしまったナス子の後を追いかけ、部屋へと戻ったのだった。

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