第33章 危険な香りの温泉旅行 王道パターン発動
「なんだよ、心配して言ってやってんだろぉ?俺ってやっさし~いお兄ちゃんだからさぁ……やっぱお前はそういう反応が返ってこないとダメだよねぇ」
そう言って、伸びをし立ち上がると、寝癖のついた後頭部をがしがしと掻きながら、洗面台のほうへと向かうおそ松。
他の兄弟も起きだし、布団の上に一人残されたナス子は、とても整理が追いつかない頭をぐるぐると回転させ続ける。
「…………あんなことしておいて……誰一人何も覚えてないとか……嘘でしょ……?」
思わずそう呟くと、目的であったスマホの存在も忘れ、枕に突っ伏すのであった。
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