第32章 【R18】危険な香りの温泉旅行 危険すぎる温泉旅行
自分の聞いたことのない声に、思わずバッと両手で口を押える。
そろりとおそ松の顔を見ると、先ほどのニヤついた表情は消え、ぽかん、と口を開けて呆けた顔をしてナス子を見ていた。
「……えっ?今のお前の声?え?嘘だろ?そんなお前……女みたいな」
「ハイっ、そこまで!!十四松、卍固め」
「ぁヨイッショ━━━━━━ゥオーラィ!ドゥッセーイ!!」
「ちょ、ア゛ァ━━━━━!話の流れ━━━━━━━!!」
チョロ松が十四松に卍固めを決められると、ナス子の正面に座っていたカラ松が、フンッ!と思い切り拳をおそ松の顔面にめり込ませる。
「ぐぉッふぉ!!!!」
おそ松が後ろに吹っ飛ぶと、急に後ろの支えを失ったナス子がドサリと布団の上に仰向けに倒れる。
「もう!なんなの…………セクハラはんたぁい!ほろびろぉ~!」
ウガーっと仰向けに倒れたまま両手をジタジタと暴れるナス子。
その手を取ったカラ松が、ナス子の両手首を片手でまとめると頭上へと上げさせて完全に動きを封じる。
暴れることが出来なくなり大変不満なナス子は、上から覆いかぶさるようにして見下ろしてくるカラ松をジロリと睨む。
おそ松にいじくられた浴衣は胸がはだけており、カラ松がナス子の股の間に入り込むようにして覆いかぶさっている為、足は開かれ、太腿まで露になっている。
「ちょっと……なにすんの、カラまぁつ……手ぇはなし、て、んっ」
目を潤ませ、唇を唾液で光らせながら睨んでくるナス子に、総毛立つカラ松。
自由な右手で浴衣の上からそっとナス子の胸を包むと、ビクリと良い反応が返ってきたことに思わず顔がニヤける。