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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第4章 平穏な日々に嵐はやってくる~一松~



「はい・・・追求しないでおきます・・・」

 私は再度カラ松へと手を合わせた。カラ松よ、成仏しておくれ…

「ていうか何でクソ松にだけ『特別』に鍵を預けて俺らには渡しちゃダメなわけ?あのクソ長男はおいといて、俺そんなに悪い事した覚えもないんだけど」

 心なしか『特別』という言葉だけ大きく強調されている気がする。
 幻聴じゃなければ。
 
 うーん、一松はまぁ六つ子の中でも大人しいしお互い無言空間も多いが、それが心地よいと感じる時もしばしばある。

 お互い動物好きだし、二人で動物動画見たり映画とかTV番組みたりとかまったりする事も多い。
 一緒にいて一番楽な相手かもしれない。
 私の話も黙っていつも聞いてくれるし。部屋片づけろとか汚いとか言わないし。
 化粧しろとかも強制しないし。
 スイッチ入るとドSな一松が爆誕して虐められたりするけどさ・・・。

「いやぁ、カラ松は家事やってくれるし、おそ松みたいに変な事言わないしやらないからさぁ、あいつなら持っててもいいと言うか…、面倒事も喜んで引き受けてくれるし」

 先日のカラ松のナイスアシストを思い出し語ると、怪訝そうな表情のままの一松に説明する。

「チッ」

 あ、舌打ちされた。しかもわかりやすく。
 一松はカラ松相手だと余計に厳しいからなぁ、一番面倒な相手にバレたなカラ松。
 でも一番面倒なのは長男か。

「俺がダメであいつだけ許されてる事が納得いかないんだけど? それとも俺みたいなゴミがこの家に出入りするのが嫌だった訳? すみませんねぇ、お目汚しで。所詮クズで死んだ方がいい人間には優しく『特別』扱いなんてしてもらう価値なんてないですもんね。 あ、人間でもないかもね・・・死のう」

 あ、やっぱ気のせいじゃない、『特別』強調してるわコレ。
 そして始まる一松のネガ発言。
 自分もネガだからそう思っちゃうのも仕方ないか、と納得する。
 でもこれだけは言おう、その発言!断じてそんな事は思っていないと。

 私は誤解されたままにならないよう、真剣に一松の目を見て訴えかける。 

「一松、そんな事思ってないよ!?  一松だって私にとって弟みたいな存在だし、大事な幼なじみだよ。カラ松とはちょっと利害が一致しただけ!!」

 説明しても表情は変わらない。もー、根に持つなぁ。
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