第28章 【微エロ】 危険な香りの温泉旅行 十四松は神出鬼没 十四松
「水鉄砲の手はこうやってー・・・」
言いながら十四松はナス子の手を掴むと水鉄砲の作り方を伝授する。
ナス子はフムフムと、言われながらされるがままにご教授願っている。
「ほら、これでもっかい飛ばしてみてー!!!」
すると、先ほどの十四松がやったようにピューっと勢いの良い水鉄砲が出来た。
「うわっ、指の形の位置だけでこんなに変わるもん?!ちょっと感動なんですけどコレェ!!」
「ね、やってみると簡単でしょ?」
「うん!楽しいっ、うはーーーーっ」
テンション高く水鉄砲を作り勢いよく何度も水を飛ばす。
新しい事を覚えるとやってみたくなるのが人の性ってやつだろう。
「あ、そうだ十四ま・・・つ」
「なぁに、姉さ・・・」
二人くっついて水鉄砲に夢中だったので気づかなかったが、横を見ると凄く至近距離に二人がいる事にお互いが気づく。
なんだこのデジャブは。
「・・・・・・・・・あ」
そして十四松はまた顔を赤くする。
ナス子もまたそれにつられた。
「ご、ごめん!」
ナス子は十四松から慌てて離れようとするも、手首を掴まれ止められる。
「え、え?どうしたの十四松」
「だから謝るの禁止―!!」
「だ、だって、近すぎるでしょ・・・」
「大丈夫だよ姉さん!ボクさっきからずっとタッティしてるし!」
正直ナス子は何が大丈夫なのだろうかと思ったが・・・タッティ、それはもう十四松には外せないものなのだろうか。
いや、寧ろ童貞で女性に慣れていない六つ子には外せないのかもしれない。