第27章 危険な香りの温泉旅行 動物園に行きました カラ松
「うん、だって姉さんの財布持ってたから早く返してもらおうと思って」
「やっぱり財布は猿に持ってかれていたのか」
カラ松が答える。
「だから最初は猿の物真似しながら近づいてみたんだけどダメだったー、あはははは!」
「お前なぁ、気性の荒い猿にそんな事したら逆に煽る事になるんじゃないの?」
そうなのか・・・自分も真似してたわ。
ナス子はチョロ松と十四松の話を聞きながらあの物真似は絶対に誰にも話すまいと誓う。
「ブラザー達は怪我をおっているし、皆はここで休んでいてくれ。俺が行ってくる」
正直トド松は全く怪我はしていなかったが、猿が怖いらしく身動きを取らない。
「カラ松兄さん!気を付けてね!!ぼくらここで待ってるからっ」
「え」
「ぼくはもうアイツを見ただけで足が竦んじゃってなんの役にも立てないと思うんだ・・・だから!カラ松兄さんだけが頼りだよっ」
「~~~~~~~っ!!お、俺だけが、た、頼り?」
「そうだぞーカラ松!次男の底意地見せてくれよぉ」
「まぁ、こういう事頼まれるのがカラ松のカラ松たる由縁だよね、カラ松兄さん」
怪我してるメンバーも次々に調子よくカラ松を持ち上げる。
カラ松は心底嬉しそうにブルブルと震えている。
「ヨッシャー!!任せておけブラザー&ナス子!この俺が、あのモンキーから無事財布を取り戻し、大事なブラザー達の仇をとってきてや━━━━」