第27章 危険な香りの温泉旅行 動物園に行きました カラ松
・
・
・
・
「吾輩はカピバラである、名前はまだ・・・ない」
ベンチで休憩しながら両手で顔を隠しナス子は落胆する。
その様子を一緒に隣に座っていたカラ松が心配そうに見ている。
「何故、夏目〇石?!あ、えっと・・・いいじゃないかぁ、カピバラはキュートで人気者だろう?という事はナス子も同じくキュートで人気者のグータラという事じゃないかぁ!」
「カラ松、それフォローになってないからね?」
同じく隣のベンチに座り、少し乱れた着衣のチョロ松がカラ松に突っ込む。
「ん~??」
「いいの、カラ松。私も言い返せなかったから・・・暴力で訴えるしかなかったの・・・うぅ、クソー」
「なはははは、良かったなーっ!沢山の親戚が出来てさぁ!!これからは動物園にくればお前も寂しくないよねぇ?」
ナス子の後ろから頭上に腕組みをして顎を乗せるおそ松。
猫の館の時とは違いもの凄く上機嫌である。
「重いんだけどおそ松!頭が沈む!!!」
「いいじゃないの姉さん、チンパンジーよりかはカピバラの方が可愛く見えるんだし♪私カピバラに似てるって言われるんですよ~って言った方が絶対に外ではウケるよ!」
「カピバラ可愛いよー?!」
「猫には適わないけどね・・・」
「全てがフォローになってない・・・」
チョロ松と同様の突っ込みを入れるナス子。
だがカピバラは好きなので、もうそれでもいいと諦めたのだった。