第25章 危険な香りの温泉旅行 動物園に行きました
「元もまぁ可愛い方なんだから化粧したらもーっと可愛くなるよ、ナス子姉さん♪」
トド松の目がキラリと光ると、ナス子のポーチから化粧道具を手際よく取り出す。
「や、やだ・・・やめて、トド松っ!」
「大丈夫だよ、慣れたらぜーったいこっちの方が良くなるからっ」
「いやだー、やだやだ!!服だけはちゃんとしたんだからいいじゃんかー!」
「声がデカイなぁナス子、日頃俺たちにちゃんとしろだの言ってくる割にはお前だってそのへんまーーーーーーったくちゃんとしてないじゃーん!寧ろ私服にちゃんと毎日着替えてる俺たちの方が全然マトモじゃね?ほらぁ、お手本見せて、お姉ちゃん☆」
「やっぱり殺したいコイツ」
「ナス子が化粧した所でそう変わるもんでもないけどね、でもしないよりは見れる顔になるんだしその方がいいんじゃない?」
「ライオンの餌にでもしてやろうか」
じりじりと詰め寄る3人に囲まれ、仕方なく化粧されて行くナス子であった。
他の松?誰も助けてくれるワケはなかった。