第25章 危険な香りの温泉旅行 動物園に行きました
バイキングでそれぞれ好きな物を持ってくると皆が揃った所で朝食をとりはじめる。
ナス子は朝の珈琲でも飲もうと立ち上がろうとするが、それをカラ松が制した。
「ノンノン、シスター。お前にモーニング珈琲を入れるのはこの俺、カラ松の役目だぜぇ、ここで待っていろ、最高のコーヒーを淹れてきてやる」
「ブラジルとかまで行かなくていいからね?ボタンを押してくるだけでいいからね?!最高級の最上級の珈琲はいらないからね?!」
そういうと、カラ松は一人席を立って行った。
ちなみに、淹れてくると言っても、ここのバイキングはただのボタン式珈琲メーカーである。
いつものように豆から挽くという事は出来ないが、折角持ってきてくれると言うので、面倒なナス子はそのままカラ松に任せる事にした。
その間も朝食を口に運びつつ全員で会話を続ける。
「そういえばさぁ・・・モグモグ・・・チョロ・・・モグ」
「ナス子、食ってから喋れよ汚いな」
「む・・・ゴクン。食べました!で、さ!!今朝チョロ松だけ先に私服に着替えてたけど早い時間に起きてたの?」
「あー、シコ松だからなぁ。さすがにナス子のいる部屋じゃシコれなくて別の部屋でーオゴッ!!ちょ、アイツ手ぇ出したよ!?茶碗投げられたんだけど???!」
「黙れこのクソ長男!本当お前はデリカシーの欠片もないよなぁ!先に起きたのは部屋の露天に入ってたからだよっ」
それを聞いてナス子はなるほどと思った。
昨日の出来事の後、すぐに就寝してしまったナス子とチョロ松は風呂に入っていなかった為、深夜に温泉に入りに行ったナス子と同じ事を思い風呂に入ったのだろう。
「あ、チョロ松兄さんが一番に入っちゃったのー?!一番風呂狙ってたのにっ」
「朝からそんな所でシコってたのかよシコ松・・・」
露天でシコられたらもう私は露天に入る事は出来ないとナス子は思ったが、それをチョロ松が否定する。
「だからなんで俺が朝からシコってるって決めつけられてんだよ、ア゛?!」
「んまー、スクランブルエッグんまーい!」
「そういや忘れてたけど部屋の露天まだ入ってねぇなぁー、ナス子!今夜一緒に・・・」
「入る訳ない」