第25章 危険な香りの温泉旅行 動物園に行きました
「え、え、いつ?!」
「んーっとね、姉さんが温泉から帰って来て寝ちゃった後かなぁ?新しい下着にまた変えたんだね!その色もスッゲー似合ってるよ・・・タッティ!!!」
今のタッティは果たしていつしたタッティなのか・・・。
その件に関しては聞かない事にし、浴衣の件だけナス子は尋ねる。
十四松のセリフにピクリと耳を澄ませるチョロ松。
一体次は何色がくるんだろうなどと期待している様子だ、安定のライジング童貞である。
「ねねね、あのね、十四松。私が寝ちゃった後ってどういう・・・」
「ふわぁーーーーーー、よく寝たぁ・・・まだ眠ぃ~・・・」
起きてるメンバーで煩く騒いでいる所為か松達が続々起き始める。
カラ松とトド松はお互いぶつかった衝撃でコブをつくり、ある意味まだ眠っていた。
「え?ボクは姉さんが布団蹴って浴衣が乱れてたから直しただけだよ?」
「ぁ~ん?浴衣がなにー??って、あぁ!俺なんも着てねぇっ」
「ちょーーーーっ!おそ松!!なんでパンツ一丁?!寝相悪すぎでしょアンタっ」
パンツ以外何も身に着けてない寝ぐせをつけたおそ松の浴衣を拾い上げると、ナス子は思いきりおそ松の顔にそれをぶん投げた。
「ハゥバッ!」
ボフっと顔に布が当たる音がすると、おそ松がまた布団に仰向けに倒れる。
それより何より今は十四松の話だ。
自分の浴衣を確認すると全くはだけていない。
「その後さ、姉さん寒がりだから脱げないようにくっついて寝たんだよ」
あー、十四松が自分を抱きしめるように寝ていたのはそういう事かと理解したナス子。
気を使ってくれる十四松の斜め上の優しさに少し感謝する。