第21章 危険な香りの温泉旅行 松達の松を見た
「やはり俺がいない事に我慢が出来なかったようだなナス子、寂しい思いをさせてしまってすまない、次に入る時は一緒に」
「入りません!!!!我慢もしてません!」
「入る時ノックくらいしろよ、急に入ってきたらビックリするだろ」
チョロ松、思春期の男子か!
「普通温泉でノックとかしないよ!」
「ってかさー、このパターンて普通逆なんじゃないの?!普通は女の子がお風呂から出たらお風呂でバッタリなシチュエーションになるよね?!そういう展開じゃないのぉ?!これさ!」
トド松の言葉に我に返るナス子、真っ当な意見に大きく心で頷く。
そうだよ、言われて見ればそうだよ!
なんで私が逆にコイツらの大事な松を見るハメになったワケ?!
何故混浴の脱衣所にいるのに覗き扱いされねばならんのか!とも思ったナス子だが、反論するとまた面倒になるのでここは抑える事にした。
「姉さんボクのも見た?」
瞬間移動でもしたように十四松が目の前に現れる。
十四松は浴衣を着ても袖がダボダボらしい。
可愛いな、とか思うがナス子はそれどころじゃない。
「そそそそそ、それよか!誰か部屋の鍵持ってる?!プリーズギブミー・・・」
「鍵?ああ、鍵がなくて部屋に入れなかったのか。それなら別にその辺の仲居さんや他の旅館の人とかに頼めば開けてくれたんじゃないの?」
・・・・・・・・・!!!!