第20章 危険な香りの温泉旅行 松会議
全員のやり取りを見ながらトド松は考えた。
普段化粧もしない、グータラ、女として終わってる、でもちゃんとすると可愛い所もある。
あれなら他の男も万が一でも騙されて手を出す事もあるのではないだろうかと。
「そういえば、前に店ではしょっちゅうセクハラがあるとか言ってたよね、ナス子姉」
思い出したかのようにチョロ松が口を開く。
コンビニで買った目の前の菓子をつまみ口の中に頬張る。
「あぁ、なんかそんな事言ってたねぇ、アイツ」
おそ松も思い出したかのように考えながら菓子に手を出した。
大めにとった菓子を口に詰め込む。
そんな会話にカラ松は顔を赤らめる。
何を想像しているのかはわからないが、やはりそれもAV的な何かだろう。
「し、しかしセクハラと言うのは本当にどこまで・・・」
「今度ナス子姉さんに聞いて見てよ、カラ松兄さーん!」
「えぇ?!なんで俺ー?!」
澄んだ目をしたトド松にカラ松もたじたじだ。
だがしかし質問が質問な為さすがにカラ松も聞けるワケがない。
「ていうか何でいきなり今回の会議はナス子の話なわけ?いつもの会議とちょっと趣旨違くない?!」
実は皆が普段から気になっていた事でもあるのだが、ナス子にとって一番気の許せるチョロ松すらその真意は知らない。
「チョロ松ぅ、ナス子と仲いいんだからお前聞いて来いよー」
おそ松の提案にチョロ松は心底驚く。
心臓が早く脈打った。
「はぁ?!何で俺が?!テメェが聞けよクソ長男!」
「えぇ~、だってアイツ顔合わせる度に俺と喧嘩よぉ?そんな俺にアイツが素直に言うとでも思う~?」
「「「「「・・・思わないだろうね(な)」」」」」
弟達からの返答に だろ? と返す。
下手したら多分殴られて終わる展開だ。