第17章 どうしようもないけど可愛い弟達 十四松 トド松
買う買わないを迷うナス子の心情とは関係なしに、有無なくカゴの中に黄色い上下セットの下着を入れられた。
「十四松兄さんにしては趣味いいじゃーん!じゃぁ、後5着ね♪」
もはやナス子よりもトド松と十四松の方が下着を選ぶのが楽しそうだ。
しまむ〇で適当に買っていた自分てなんて女子力ないんだろうろ・・・とナス子は思ったが、可愛いのだってあるのだ。ただ、言われた通りダサいデザインしか持っておらず、ぶっちゃけ下着が増えるのは有難い。
しま〇らでまた買おうとか思ってたけど、まぁ、たまにはいいだろう。
これを買えば暫くは買わなくて済むし、ダサイダサイ言われる数も減ると思うと心情的にも悪くはない。
「じゃぁ、次はあっちのコーナー行こっか!色々なメーカー試した方がいいでしょ~」
カゴを引っ張られ半ば引きずられるように次のコーナーに連れていかれる。
「・・・・・・あ、これ綺麗」
ナス子の目に映ったのは、紫陽花のついた薄い紫の上品な下着だ。
「へぇ、ナス子も、センス良くなってきたんじゃない?ぼくのお陰かなっ」
「うん、花可愛いね!綺麗だよそれ」
二人の意見を聞きながら、じゃぁ、と言い返しまたカゴに入れる。
もう終わっていいかなぁ、3着買ったし・・・と思いながらナス子はトド松を見たが、思いはバレていて、溜息をつかれ後4着でしょ?と指で4を作られる。
諦めてナス子はまた下着選びを再開した。