第17章 どうしようもないけど可愛い弟達 十四松 トド松
「ふーん、普通はこういうのがいいの?」
「フリル可愛くない?アンダーもリボンついてるし」
「うん、可愛いね!」
トド松は満足そう、十四松もそれに賛同している。
正直こんな可愛い下着なんて身に着けた事のないナス子は目を細めている。
「でもこれ洗濯面倒なヤツじゃない?それにフリルとかリボンとか邪魔になりそうっていうかさー」
「ちっ、そういう所がダメだって言ってんの!女の子になるためにはそれくらいの努力は惜しまないとっ」
「惜しまないと!!」
二人でグイグイ押してくるので、もう疲れたナス子はしぶしぶカゴにそれを入れる。
「じゃぁ、これでいいや。よし買ってそろそろ帰ーー」
「え、何言ってるの、ナス子姉?」
一つカゴに入れてレジに行こうとすると、トド松はナス子の服を掴み動きを止める。
「え、え、なに?買えばいいんでしょ??」
「あのねぇ、こんな下着一個で女子力が磨けるとでも思う?最低は7つ!一週間分くらい持ってないとっ」
「洗えば着まわせるんだからそんなにいらなくなぁい?ねぇ、十四松?」
もうとにかく帰ってダラダラしたくなったナス子は十四松に助けを求めるも、十四松は一方向を見たまま止まっている。
「おーい、十四松?」
十四松はどうやら今カゴに入っていたナス子の下着のサイズを記憶したようで、近くの違う下着を見ていた。
「姉さん、姉さん、これも似合うと思うよ!」
カコンと下着を手に持ちナス子の目の前に出される。
「え、これも?!」
見れば今度は黄色い下着、ヒマワリの柄がついた花びらが少し出ているような可愛い系。
「絶対可愛いよー!」
二着・・・。