第17章 どうしようもないけど可愛い弟達 十四松 トド松
さすがだ、下着の店の隣にコスプレショップとは、狙いがわかる。
儲かるんじゃない、このセット・・・。
ナス子は一度物凄い速度で店を出ると、トド松と十四松の手を掴み隣のコスプレショップへ入って行った。
「は?!はぁああああぁ?!ちょっとランジェリーどうなったの?!」
「姉さん?!どこ行くのーーーーー!?」
・
・
・
「うん、トド松完璧女子!!!!!」
コスプレショップで借りた普通の女性服。
ナス子が嫌がるトド松を褒め称え続けると、満更でもなさそうに着替えてくれた。
「・・・ったくなんで僕がこんな、ナス子より似合うから仕方ないけどぉ~」
クルリと一周回ると短いスカートがヒラリと揺れる。可愛いなオイ。
一方、十四松。
「・・・・・・・・・どう?!」
いつもの笑顔、ウィッグ、スカートにゆるめのセーター。
似合う・・・けど、足、足とじろ!!!!!
どう見てもこれ女装した男子ってわかる。
十四松の服装と恰好を見て、ナス子とトド松は落胆した。
「これはダメなヤツだ」
「ダメなヤツだね」
「えー、そうなのぉ??じゃぁ、こっちの野球選手の・・・」
十四松が野球ユニフォームへと手を伸ばそうとしたが、それを二人で制す。
「その恰好じゃ店入れないから普通で行こう十四松!」
ナス子が口を開く。
すると既に察していたトド松は普通に返事をするが、十四松は凄くびっくりした顔をした。
「えーーーーーーーーーー?!ボク女の子の下着のお店入っ・・・むぐぐぐ」
大きな声にナス子とトド松が口を塞ぐ。
苦しそうに息が出来ずジタバタする十四松を二人でやっと放した。
とりあえず、トド松の女装服だけをレンタルし、十四松は元の服装のまま店を出る。
「一人で下着くらい選べないの、ナス子姉さん」
トド松の呆れた視線が痛いが、ナス子はそっぽを向き口笛を吹く。
十四松は顔を真っ赤にさせている。
股間を押えているが、まさかタッティしてないよな?と心配になった。
「お願い!!!トド松、十四松!私にはこんな高級でお洒落で女の子みたいなお店に一人で入るのは無理なんだよぉー・・・どれ選べばいいかわかんないし、助けて下さい!お願いします!!!」